2014/11/29

見返しあたりにサイン

チクセントミハイ夫妻を囲む会に参加した。
モノの意味』にサインしてもらうべく。

目的は果たせたのだが、
あとで見たら、文の後半がThanks for his work on this book.
Thanks for your work on this book.
と書いてほしかったorz

ある質問をしたら、
「フロー本の読者は2派に分かれる。わかるという人たちと、わからないという人たちだ。もちろん多数派は前者。つまり、自分のうまく説明できない経験がフローという概念によってうまく説明されていると感じるからではないだろうか。そう思う」。

他の人の質問に答える形で、夫婦円満の秘訣も教えてくれた。

どんな質問にもフレンドリーに答える、80歳のミハイ。困憊気味。

満足のツアーになればいいのだが、初対面でも気にかかる。


彼の名字、チクセントミハイは、(ハンガリーにある)チーク谷の聖マイケルという意味らしい。「の」に相当するのは 、Csikszentmihalyiの最後のi。名前の方のミハイにはiがない。

2014/11/24

86年ぶりの公開

加地邸をひらく:継承をめざして」。

最も低い部分が居間。そこに水が流れ込むように周囲の部屋はスキップフロアになっている。2、3段上がるだけで気分が変わる。

設計者の遠藤新さん、五角形が好きなのだろうか。椅子の背当ても五角形なら、窓も五角形。サンルームも上から見ると五角形になっている。五角形は、縦の線を垂直にすれば家の形だ。

灯りも専用に作られたもの。すべてペンダントライトで、部屋が明るすぎない。

ある程度大きな家は、石があることで落ち着くのだろうか。大谷石がいい。

庭で売られていたスコーンが懐かしい味で、おいしかった。レーズンではなく、干しぶどうという表現がよく合う。

そのあと披露山庭園住宅へ。

対照的な組み合わせの見学となった。

加地邸

2014/11/23

長野で地震

22日午後10時8分ごろ、長野県北部で震度6弱の地震。気象庁によると、震源地は長野県北部、震源の深さは約10キロ、地震の規模はマグニチュード6.8と推定(今日、6.7に修正)。

長野に連絡を取ったら、
「我が人生で実体験としては最大の地震! 幸い何もありませんでした。善光寺地震から150年、そろそろですが」と冷静な返信。

しかし今日、 両親の生家を確認に行ったら、被害は大きかった、と続報。
「土蔵の壁が落ち、食器が飛び、大変だったそう」

今度の地震、なんと命名されるのだろう。

2014/11/22

「考える」というのがいい

考えるマナー』読了。

読売新聞の連載が元になっている。

書名を見たとき、あるんじゃないかと思ったら、あった。「マナーのマナー」。
さて。

井上荒野さんの「名前のマナー」も出てくるが、赤瀬川原平のエッセーが、最近亡くなっただけに、生々しい。手術の話も出てくるし、「車のマナー」には「もう油断のできない年齢だ」という記述も出てきて、ドキッとする。

ブレンドの効用。たとえば紅茶。侵出時間がばらつくことで、多少、時間がずれても「最大公約数な味が保証される」(高橋秀実「ブレンドのマナー」)。「人間も然り」。

「安いわ」の「わ」は一人称。つまり「私」を意味する。柳田國男によると、「わ」が一人称であることが忘れ去られてしまったらしい。「安いわ」とは「安いと私は思う」の意(高橋秀実「買い物のマナー」)。

2014/11/21

まもなく師走

現代用語の基礎知識 2015年版』が届いた。

今年も1項目書いた。

「世相・発言」(執筆「世相風俗観察会」)の中の「豊かな国土に国民が生活していることが国富」。大飯差し止めを命じた樋口英明裁判長の一言を引用。

たった1項目だが、昔から見てきた『基礎知識』に載るのはうれしい。名前は巻末に小さく載っている。

巻頭特集の「大切にしたい、日本の原風景」が光ってる。
かけがえのない大地を、
集団自衛権やTPPや原発なんかに
壊されてたまるか!
そのあとの特集には、震災、もんじゅ君、福島が続く。読んでいると、こうなる前の時代の感覚が戻ってくる。

2014/11/19

違いすぎ

木が木材(材料)になる場面を見たくて材木屋さんを訪問した。
工場では職人さんがのみをふるっている。なつかしい、いい音がする。
今回は杉に絞って何種類か見せてもらった。
同じ杉なのに、こんなにも違うとはまったくの予想外。
例えば、秋田杉(地産地消をモットーとする)。
断面はピンク色でふっくらした和菓子のよう 。
どの木も水分は15%でコントロールされているから、特定の木がやわらかいわけではない。
かたや、荒々しい杉もある。育った場所による。手入れされた場所産かどうか。
乾燥方法はもっぱら木材の 色を変える。赤くなりやすい。
木も予想以上に個体差がある。
木の文法が少し身に付いた見学だった。

2014/11/17

末井さん

「本の雑誌」が、天才編集者こと末井昭さんの特集。

インタビューがいい
◎これならボクにもできそう、という気がする。
「弱い側の人の立場に立つ」なんておこがましくて言えないけど、でも「強い立場にいたくない」っていう気持ちが根底にあるの。

語録がいい。
◎将来への不安で動けない人へ
「今を楽しくする」と思う気持ちがあれば、将来の不安はなくなります。
 

2014/11/16

秋の上野公園

ある精肉店のはなし」を見る前に、芸大美術館に寄った。

地下鉄ポスターは車内風空間に、iitikoポスターは、あの大きさでずらりと何十枚も張られている。コピーとともにいい空間にひたれる。見ていると、なぜか浜田省吾の曲が浮かんできて、 頭の中で流し放しにして遊覧。

ご本人が、会場内を展示物を確認しながら歩いている。 いろいろな人が話しかける。ボクもつられた。

映画は上映後、監督の纐纈さんと北出さん、本橋さん3名による トーク。
生きることは他の命をもうらうこと。命がモノになる場面、その壮絶さから隔離されているだけ。

上野公園は、紅葉と大道芸で「秋」まっさかり。


沖縄県知事選で翁長雄志さん、那覇市長選で城間幹子さんが 当選。

2014/11/15

助け助けられ

大野さんの『シャバはつらいよ』を読み終えた。
「はじめに」がすごくイイ。
本文にはいろんな人がつぎつぎと登場する。
ツイッター経由で。

2014/11/14

食べ物は情報ではない

カラスさんから頂戴した『飲み食い世界一の大阪』(ブログ)。

のっけから。
「いい店、うまいものは情報ではない」。
「情報をあらかじめインプットして、さらにAとBとCの三店を比較して、それから予約を入れてやっと食べに行ったりすることは、実はあまり優れて愉しいことだとは思わない」。
「商品を買う消費者側からすると有効かもしれないけれど、日によってメニューが変わる割烹や鮨屋、居酒屋などの店側にとっては的外れなことが多い」。


2014/11/13

ネットの農村

誕生日メッセージを見に行ったのがきっかけで、mixiで日記を書くようになった。
農村に来ているような感じがする。
たとえば、畑を耕していると、通りかかった近所の人が「作物はどう?」と声をかけてくるような。そんな雰囲気が漂う。
利用者に高齢者wが多いからかもしれない。

2014/11/07

ひょんなことから

ある先生(アンドウマン)への「贈る言葉」を書く参考にしたくて、アンパンマンの絵本を借りに行ったのだが、ある訳もなく、やなせたかしの本ならあるよと言われ、借り出した。没後、『アンパンマンの遺書』が話題になったものの、そのままだった。

やなせたかし 明日をひらく言葉
何のために生まれてきたの?

どちらもPHP刊。同社との結びつきは、「アンパンマンも、やさしいライオンも、その原型は雑誌『PHP』かがはじまっている」から、とか。

93歳の著者曰く、「人生の最大のよろこびは何か? それはつまるところ、人をよろこばせることだと思った。『人生はよろこばせごっこ』だと気づいたとき、とても気が楽になった」。

『アンパンマンの遺書』も読んでみよう。原稿締切は11日。


南日本新聞の広報号外が出た。「川内原発、全国初 再稼働知事同意」
「鹿児島県の伊藤祐一郎知事は7日、臨時県議会の本会議後に記者会見し、九州電力川内原発1、2号機の再稼働について『やむを得ない』と述べ、同意を表明した」。誰が喜ぶのだろう。
「やむを得ない」という言い方は、もちろんずるい。 「決めたのは私ではない。周りだ。だから私に責任はない」と同義だ。政治家に共通した責任たらい回しの言い方でもある。

2014/11/05

弁当本

461個の弁当は、親父と息子の男の約束

タイトルだけで判断すると、ちょっと腰が引けるかもしれない。実際の中身は、高校生の息子の 3年間、お弁当を毎日作った、その記録と父親のエッセイ、さらに実用情報。
お弁当に毎回、入るのが卵焼きと梅干し。オクラの肉巻きもほぼ毎回。

お弁当は息子とのさりげないコミュニケーション手段でもある。
ライブで出向いた先で買ってきた総菜や乾物などを弁当に入れ、『今週はこんなところへ行ってきたんだよね』と、弁当でコミュニケーションを取ることを思いついたんです。
『私たちのお弁当』の3冊目を買った。書名。1冊目は『私たちのお弁当』(2005年)、2冊目は『もっと私たちのお弁当』(2009年)。で、3冊目。

書名は『明日も私たちのお弁当』。

「はじめに」に、こう書かれている。
2000年代初め、……
子どもを持つお母さんは別として
お弁当を作っている人はいまほど多くはなかったように感じます。
……
お弁当を作るというのは、ひとつの選択で
それは自分や家族を大切にするという選択肢でもあると思います。
経済的な理由からはじめたお弁当作りがいつしか楽しみになって——
とはたくさんの人が口にする言葉ですが
さて、4冊目は?


この数ヶ月、お弁当は家族に作ってもらうようになった。自分で作ったものを食べる喜びから、何が入っているのかが楽しみなお弁当に変わった。

2014/11/04

高齢化社会

見かける機会が増えた。

デイサービスの送迎車両
お弁当の配達

2014/11/03

愛、と「尊敬」

English Vinglish(邦題「マダム・イン・ニューヨーク」)は、さしずめインド版「アナと雪の女王」。

解放を熱望する女性(シャシ)が英会話学校での経験をつうじて描かれる。

英語4週間コースの講師も生徒も個性的で楽しい。生徒の出身地は、韓国か中国から来た美容師、コックのフランス人、メキシコから来たベビーシッター、 パキスタン人(タクシー運転手)、無口なアフリカ人(英語を聞きたくてが入学動機)、ITしか能がないと馬鹿にされるインド人。無口くんと講師がゲイ。

主人公を支える姪のラーダもすてきだ。機内で同席になった男性客もいい(英語がわからない主人公に機内映画のセリフを当時通訳してしまう)。

ラストシーンは姪ミーラとケヴィンの結婚式。
シャシが覚えたての英語でスピーチする。

This marriage is a beautiful thing.
It is the most special friendship.
Friendship of two people who are equal.

Life is a long journey.
Meera, sometimes you will feel you are less.
Kevin, sometimes you will also feel you are less than Meera.
Try to help each other to feel equal.
It will be nice.

Sometimes...
married couple don't even know how the other is feeling.
So... how they will help the other?
It means marriage is finished?
No.
That is the time you have to help yourself.
Nobody can help you better than you.
If you do that...
you will return back feeling equal.
Your friendship will return back...
Your life will be beautiful.

Meera... Kevin...
Maybe you'll very busy...
but have family...
son... daughter.
In this big world...
your small little world,
it will make you feel so good.

Family...
family can never be... never be... never be judgmental!
Family will never... put you down... will never make you feel small.
Family is the only one who will never laugh at your weaknesses.
Family is the only place where you will always get love and respect.
That's all Meera and Kevin...

I wish you all the best.
Thank you.



2014/11/02

伝えるくふう

今出川から出町柳に向かって塀沿いを歩いていた。
(脇を、「ここが御所だよ」と言いながら、同志社の方向を指差しながら二人連れが通り過ぎる。反対側だよと言いたくなるのを抑えた)
目の前に人だかりがしている。
看板を見ると、冷泉家の特別公開。
見てみたい。
でも、ここで寄ると、当初の用事が果たせない。
どうしようか。
結局、本来の用事は別の日にすることにし、入った。

室内の木の色がきれいだ。
若い人がパネルを見せながら解説してくれる。簡潔かつ文字で確認できるので飽きない。
室内の明るさ加減がいいのだが、照明は、どこまで意識して保存、管理されているのだろう。

そのあと、京田辺へ急いだ。津田さんの講演会

大ぶりの字、地の文は黒で、強調文字は赤というスライド。文字はクリックごとに1行ずつ。シンプル。話し方もゆっくり。伝わりやすい。いま作っている学部20周年記念ポスターへのヒントも得られる内容だった。

終了後は、情報文化学部の保護者向け懇親会とか。学祭との組み合わせはありかもしれない。


観光案内所に、本日はホテル、旅館、民宿 すべて満室ですとの張り紙。
ここは京都、しかも連休。


2014/11/01

ふしぎな本

来し方を考えているとき、書名に引かれて取った。
冒頭に自身の年譜が載っている。
それがきっかけで買ったのが船曳さんの『旅する知』。
ずっと英文学者と思っていたので、文化人類学者と知り、びっくり。
人生はよく旅にたとえられる。旅は単なる移動ではないからだし、1回限りのものだからだろう。
読者であるボクだけに話しかけているような雰囲気。語り口も内容も。
再訪地の変化・不変が、シベリア、パリ、ロンドン、ニューヨーク、ソウルで語られる。この中でボクが行ったことがあるのはソウルだけ。その初ソウルは10年前。著者の初ソウルは50年近く前。ソウルは戒厳令下。当時のようすは映画「大統領の理髪師」で知っているぐらい。

高野文子の『ドミトリーともきんす』。タッチが、フイチンさんに似ている。杉浦茂のタッチにも似ている。だから、古くもあり、新しくもあり、といったところ。なんとなくフワッとしている。出てくる話も浮世離れしている。

匿名のままでは死ねない

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