桜木町駅から会場に向かう途中で牛鍋屋さんを発見。お腹をすかした同行者に引きずられ、早めの昼食となった。
お店を出ると、まさかの雨。
会場は元倉庫だろうか(と思ったら銀行だった)。天井が高く、豪快。
さて今回、矢印研究家のボクとして外すわけにいかなかったのが、伊藤さんの「駅の記号」という作品。駅構内で採集した張紙やサインのコレクションだ。駅員にインタビューも試みているのだが、なかなか協力が得られなかったようだ。ポスター1枚を作るのにも、いろいろな逡巡や工夫があったはず。それは教えてもらわなければわからない。
太い柱に貼られた「記号」を眺めながら思ったのは、記号には文脈が欠かせないことだった。それがどこにあるかで、記号の意味もおもしろさも変わる。作品としての扱い方はむずかしい(作品自体は写真集で、解説付き)。
「やはり野に置け蓮華草」かな。
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会場でもらったゼミ冊子『芬蘭風俗採集』がいい。芬蘭はフィンランド。2012年のゼミ合宿の記録だ。
- メトロ車内の乗客行動を観察した竹下さん。最後に、電車内で過ごす時間について、日本では「何かをするために空いた時間」ととらえるのに対し、フィンランドでは「移動のための時間」だと感じた、という。そう考えるとスマホに熱中する姿も納得がいく。
- 上地さんはひげを観察してきた。帰国後、日本でも今和次郎風に観察しようと思い立つ。しかし失敗に終わる。「日本ではマスクをしている人が圧倒的に多いのだ」。笑ってしまった。
- ベビーカーに注目したのは水谷さん。2000年に行ったとき、フィンランドに限らず、北欧では男性も押していた。さてヘルシンキでは、ベビーカーを押して乗車する人は、「親であるか否かに関わらず、トラム、地下鉄、バスなどの運賃がすべて無料になるらしい」。調べたら、「らしい」が取れた。すぐにでもきる。日本でも実施してほしい。車椅子についても。現状は、割引どまりだったり、障害によって対応がちがったり、でややこしい。