2015/05/25

警報

2時半ごろ、地震があった(らしい)。
学内を歩いていると、近くにいた学生から「ウーン、ウーン」とサイレンのような音が鳴り始めた。一瞬「?」となったが、同時にあちこちから、その音が聞こえてきた。
ようやく事態が飲み込めた。
当時、空襲警報もこんな感じだったのだろうか。

2015/05/24

端艇部長の一日

今日は第37回全日本軽量級選手権大会、最終日。

今年の目標は「男子舵手なしクォドルプル」の連覇。
結果は2連覇ならず、でも銅メダルを獲得した。
優勝は昨年くだした明治大学。

「男子ダブルスカル」でも銅メダルを獲得した。

一日中いい天気で、だいぶ焼けた。

2015/05/23

非専門を話す

東洋大学ライフデザイン学部開設10周年記念
第2回 人間環境デザイン学科連続シンポジウム
専門と日常—専門家から見た非専門的な世界

中庭に屋根をかぶせてできた、したがって吹き抜けのホールが会場。3階建てのビルは、天井が低く、木が多用されていることもあり、落ち着く。ところどころに障子もある。設計者は同学部の内田祥士さん。

演者は内田さんも含め、3名。

「建築写真には、何故、人が居ないのか:記録と表現の狭間に現れる建築家の世界観」
 仲綾子(専門分野:こども環境)
 建物は人が使ってはじめて完成すると言われるものの、いざ、それらの写真に人が写っていると、興ざめしてしまう。なぜだろう。やはり建物はそれ自体で完成しているのだろう。人が使い始めると、予想外の使い方をされたり、使う人の持ち物で埋まり始め、そのようすが写ってしまうと、それは空間の写真と堕する。

「鉄道時刻表は、何故、読み物ではないのか:検索される情報と記録としての情報」
 高橋良至(専門分野:メカトロニクス)
 はじめて同じ読み方をする人に会った。下の名前が「よしゆき」さん。彼も、一度も正しく読んでもらったことがないと言っていた。
 今回、初めて知ったのが時刻表の動詞形だった。時刻表は「読む」でも「見る」でもなく、「引出す」。ある号にこうある。「時間(ママ)表の引出し方」
「時刻表」は史料の宝庫だ。地図同様、印刷物としての時刻表は残り続けてほしい。

「電柱・電線は、何故、埋めたくなるのか:信頼を保全性の側から支える電線の壮麗なる姿」
 内田祥士(専門分野:建築設計)
 ディテールの美しさを見せつけられた。これを見るためだけに双眼鏡を買ってもいいなと思ったほどだ。電柱間の架線は高さも揃っていて許容できるが、各戸への電線(欲望線)は高さも本数もまちまちで混乱の極み。ホーチミンで黒々した電線を見てからは、日本で空を見上げると、ベトナムにいるような気分になれるようになった。

 今日のシンポジウムはなぜおもしろかったのか。それは楽しむことを優先してくれたから。冒頭のあいさつは、「ここには少し変わった人がいるらしい」「楽しんでいただけれと思う」「今日は話したいことを話す」「マニアックなシンポジウム」と、のっけからこんな調子。

 メインスクリーンとサブスクリーンの使い方が効果的だった。一方は写真、一方は解説といったふうな使い分けがいい。スクリーンサイズも大きさが異なり、メインとサブがすぐわかる。

 紹介された本
あの日からの建築』伊東豊雄
対談集 つなぐ建築』隈 研吾
建築に何が可能か』原 広司
時刻表タイムトラベル』所澤秀樹
都市計画』五十嵐敬喜・小川明雄

カラスさんの記録
通学路の途中に斎場がある。限りある生を実感させられる毎日だろうか。むべなるかな、学部名もライフデザイン。

2015/05/20

バースデイケーキ

教授会の後、新人歓迎会が開かれた。

コミュニケーション学部はこの数年、中でやっている。いわば準手作り。何が並ぶか毎年楽しみにしている。

歓迎会のはずが途中でモードが変わった。

会議室に大きな紙袋が持ち運ばれ、中から出てきたのはケーキの箱。

出てきたのは,ローソク付きケーキ。

ローソクに火が付くと、消灯。

誰の誕生日だろう? と思っていると、ボクに消してほしいとの要請。
えっ?、違うのにな!?

間違いではないという。

見ると、ケーキの上のプレートに「おたんじょうびおめでとう」とある。
その下に書かれていたのはボクの名前ではなく「コミュニケーション学部」。

コミュニケーション学部20歳のバースデイケーキだった。

まったく予期していなかった展開で、うれしさも極地。

数えたら、ローソクは確かに20本あった。

ありがとう。


それ以外にも凝った企画があり、実行委員に感謝。教員の顔写真がペアで出てきて、共通点を当てるというもの。ボクの相方は潤さん。「髭」が正解かと思ったら(単純すぎ)、学部長経験者が共通点だった。


2015/05/17

銀座

ギャラリートークが終わってから、松屋銀座に寄ったら、こんな展示が行なわれていた。

Designer's Catalogue 2015 Vol.2 MISAWA Haruka

テーマは「生きもののいる景観」。
白い人工空間に赤い魚がよく合っている。

写真を撮ろうと思って角度を選んでいたら、向かいの女性にニコッとされた。それが主催者の三澤さんだった。

銀座の目抜き通りは中国人観光客でいっぱい。LAOXUNIQLO、……。

2015/05/16

セキュリティ「向上」

OSを10.9.5に上げて以来、キーチェーン"ログイン"パスワードの入力を求められる機会が増え、わずらわしかった。
ネットで症状を検索しても、該当記事にたどり着けない。
結局、解決したのはApple storeのジーニアスバー。
【メモ】
ユーティリティ→キーチェーンアクセス→ログインキーチェーンのロックを解除→編集→キーチェン"ログイン"の設定を変更(変更内容はお好みで)

今回の症状は不具合ではなく、OSのバージョンが上がって、セキュリティレベルがあがった結果だった。

「操作しない状態が5分間続いたらロック」になっていたのを解除して、代わりに「スリープ時にロック」を有効にした。

Macbook Airのキーボード不具合も診てもらった。診断結果は交換要。見積額は2万円を上回るので、外付けKBで対応するのが現実解だろうとの提案だった。価格高は交換内容がKBにとどまらないためだ。残るのは基盤とバッテリー程度ぐらいとのこと。最新機種だと、交換対象にバッテリー類まで含まれるため、5万円を上回るらしい。
5.15「沖縄復帰の日」。横田基地にもオスプレイ配備の計画。日本中を訓練場にしようとしている。

2015/05/15

2週間ぐらい前のできごと

会議が終わり、研究室のある建物に向かって歩いていると、ある先生に声をかけられた。役職から離れ、すっかり解放された表情だった。

「かわうらさん、ちょっと見てごらんよ。せっかく咲いているんだから、見てあげなくちゃ」。

目の先には赤いツツジの花。

いい気分転換になった。

2015/05/13

東京時代(140年)は臨界を超えている

午前中、芳賀先生の授業に出る。

さて。「人生は崖で終わる」で自己紹介を締めくくられた芳賀さんの著書『デジタル鳥瞰 江戸の崖 東京の崖』はコワイ本だ。正確には、内容がコワイのではなく、取り上げている対象が怖い。

「東京には岩がない」。

地名は文字ではなく、音に意味がある。漢字は当て字にすぎない。そもそも、ひらがなができる前までは字は漢字で書くしかなかったのだから。

最終章は、「愚か者の崖—「3.11」以後の東京と日本列島。
私たちに未来があるとすれば、それは「集中」と「依存」にではなく、「分節化」と「独立」にしかありえないのはたしかなことなのです。
上図はThe Rider Tarot Deckのもの。

2015/05/09

前例と違うとき

ああ、あのことかと思われないよう、少し時期をずらして書く。

これまでと違う対応をすると、前と同じでいいではないかと言われる。
なぜ違う対応をとらざるを得なくなったのか、その事由を考えようとしない。

2015/05/08

名前騒動

名前がちょっと話題になっている。
大分市の高崎山自然動物園がメスの赤ちゃんザルに、英王室の王女と同じ「シャーロット」と命名したところ、批判が殺到したという。曰く「王室の方の名前をサルにつけるのは失礼だ」。
なぜ失礼なのだろう。
当の王室からクレームが来たのであれば、話は別だが、当事者でもない人が言いがかりをつけるとは。
その後、取材に応じた英王室広報から「コメントは特にありません。赤ちゃんザルにどんな名前を付けようと、動物園の自由です」との回答があり、騒ぎは収まったらしい。

2015/05/07

演技と素の境界

 授業の下見で新宿へ。

「身体表現ワークショップ」の最後の3回(とは言っても2限続きなので、時間上は6回分)を、清水きよしさん(パントマイミスト)にお願いしている(チコさんによる紹介)。
 清水さんの授業のようすを見たくて、専門学校にお邪魔した。

 こんな授業だ。
「基本的な身体の動かしかたや意識に集中し、空間や物に対して身体がどのように感じ、反応するかを学ぶ」。

 今日は、その第4回。
 受講者は全員が声優希望である。そのせいだろう。あいさつも出席を取る時の返事もよく通る声だ。

 身体動作の基本練習(これ自体、結構ハード)の後、最後に、各自が自己流で壁のパントマイムをやった。他の受講者は、何をしているところかを当てる。
 ある学生のパントマイム。窓拭きをしているように見えたのが、途中から何を演じているのかわからなくなった。それを見ていた学生がこう推測した。
「最初は窓拭きだったのが、やっているうちに何をすればいいかわからなくなったようす」。
 正解。
 本人も他の学生も清水さんも爆笑。
 演技のようで演技でない。
清水さんの東京公演は6月19日。KAMEN(1983年初演)。

パントマイムショー(Youtube
 2013年《野外劇団 楽市楽座》東京・東大和市公演

2015/05/06

連休最終日

網戸の張替、できたことはできたが、きれいに張るのは難しい。
・網の目が枠と垂直水平にならない。
・はみ出た網を切りそろえるのがむずかしい。

今の仕事を辞めたら、格安の張替屋をやろうと思ったが、これではとても商売にならない。そもそもボクが頼む気になれないのだから。

プロの仕事を見てみたい。


2015/05/05

網戸

網戸の網を張り替えた。
初めてなので、まずは小さな網戸にした。
明日は大きめのをやろう。
没後、天野祐吉の本が立て続けに出ている。天野さんは、前の前の職場でやっていた研究会に、講師として気軽にやってきてくれた。上司が知り合いで。呼んでくれたのだった。

天野祐吉対話集 さよなら広告 さよならニッポン』。谷川俊太郎との対話で始まる(2001年の対談)。
久しぶりに目にした。スゴすぎたのか、選からもれたのがコレ。
「生きてるだけで丸もうけ」(ことばのちからコンテスト応募作品)。
君に捧げるラブ・ソング(浜田真理子)
君に捧げるLOVE SONG(岡林信康)

2015/05/04

矢来町体験

打ち合わせで神楽坂に出かけた。はじめての矢来町だ。

ボクの好みに合わせてくれたのか、場所は「かもめブックス」。ここは、書店、カフェ、ギャラリーと、いわゆる複合書店。すてきな空間はうわさどおりで、気持ちがいい。床、テーブル、椅子。本の並べ方。トイレ。

終了後、目の前に見える「la kagu」に寄った。のびやかなウッドデッキの階段をつぎつぎとのぼっていく人につられて、つい。

もとは新潮社の倉庫で、それを隈研吾事務所がリノベーションした。ここも本の並べ方がいい。一画が人ごとのセレクションで本が並んでいる。まるで、その人の書棚を見ているよう。そこから適当に選んで買ってもいいし、まるごと買ってもいい。

神楽坂もいい。
昨年、行きそびれた京都の恵文社一乗寺店にもいつか。

2015/05/03

名前の要素

2015年5月3日東京新聞「筆洗

サカタ・タネオ、タナカ・イサモ、ホリイ・サダオ、ヨシザキ・ゼンキチ、ヤマザキ・タカマサ…。無数に連なるカタカナ書きの名を、声に出して読んでみる▼70年前に戦争が終わった時、ソ連は57万人ともいわれる日本兵や市民を拘束し、収容所に抑留し続けた。過酷な収容生活で5万を超える命が消えた。その人たちの名前だ▼望郷の歌がある。〈逢(あ)えぬまま異国の獄舎に果つる身か子の名を壁に爪たてて書く〉内田久光。一方に、平和の世が来ても出征したままで安否不明の兵を待った人の歌もある。〈出で征(ゆ)きて君は帰らず五月雨のそそぐをみれば七年(ななとせ)を経ぬ〉松浦武子▼ロシアから提供された抑留の犠牲者名簿を基に、政府は新たに1万723人の名簿を公表した。うち身元の特定が済み、漢字で名が記された人は2,600人だ▼残る8,063人の名は、いまだ漢字という衣もまとえず、寒々としたカタカナ書きのままである。サト・タマヨ、アダチ・アイコ、クリバヤシ・ヘイイチ…。カタカナ書きの墓標がたち並んでいる▼〈やけあとのつちもめぶきてあをみたりほこなき国をはるふかみつつ〉金田一京助。矛(ほこ)なき国、戦争はしないと憲法で誓った国に訪れた、緑鮮やかな春。そんな大地を踏むことすらできなかった無数の人々の名がある。イトイ・ハルエ、マツザキ・ヨシコ、ハマダ・ミツコ…。

表記のわからない名前と読み方のわからない名前。どちらも名前になっていない。

2015/05/02

初校

髪を切ってサッパリした。
夜は校正をした。
学部創立20周年記念本の初校だ。
書名は『コミュニケーションという考え方』にした。
副題は「コミュニケーション学部の20年とコミュニケーション学の課題」だが、長すぎるかもしれない。要検討かな。
もっか、今月下旬の刊行予定で進行中。
最終的に、四六判250ページ強の見込みである。

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...