2016/01/30

メーカーの矜持とでも言うのだろうか

こんなメーカーがある。

電気足温器が故障したので、ネットで問い合わせた。
手作り風の単純な作りなので、電気の知識があれば、自分でも直せそうな感じのローテク製品。
「10年前の製品なので、修理は無理です」
調べたら、確かに買って10年経っていた。
「ただし修理相当の費用を出していただければ新製品を送ります」
これにはビックリ。
現品を送った。
中のヒューズが飛んでいたらしい。
見積もり結果は送料込みで4千円ほどとの事前連絡あり。
先日、新品が届いた。
実売価格は9千円程度。
ありがたい。

2016/01/24

飛行機の座席

あとから乗ってきた女性が「ここ私の席なのですが」と、F9席に座っている男性に声をかけた。
自分の席に他人が座っていることはよくあるが、どう間違えたのだろう。
これまでの経験では、大半は一つ手前に座ってしまうケース。今回も、F8の持ち主が座っているのだろうと思ったら、違っていた。
男性の本来の席はF6だった。
6を9と見間違えたわけだが、○の部分に反応して、9と思いこんだのだろうか。

2016/01/23

「西日本に猛烈寒波襲来!」

店内のあちこちに張り紙。

停電・断水対策
数十年振りの大雪です
暖房器具・食品・カイロ・毛布など
本日は是非お買い求め下さいませ

見回すと、けっこう棚が空になっている。

2016/01/22

第二の「ベル」生

近所にお豆腐屋さんがある。
仕事の帰りにときどき買う。絹だったり木綿だったり。
一丁160円。
やっているのは、腰がすっかり曲がったおじいさん。
ふだん奥の畳の部屋にいて、コタツに入っているところまでは見える。
「こんばんは」と声をかけても、耳が遠いのか(ボクの声が小さいのか)、立ち上がる風ではない。少しずつ声を大きくしていくと、3度目ぐらいで気づいてくれる。
きょう寄ったら、受け渡しの台のところに自転車ベルが置いてあった。
どうやら、これを鳴らすらしい。
やってみた。
適当な大きさの音がした。
1回ですぐ気づいてくれた。
声よりは大きいし、周波数も効きやすい帯域なのだろうか。
「新兵器ですね」と話しかけたら、「もう自転車には乗らないからね」。
配達用自転車で使っていたらしい。
そんなやりとりをしていたところに娘さんが帰ってきた。
「いいでしょう」と一言。彼女が提案したのだろうか。
台座に付いているようすを撮影したかったが、iPodを家に忘れてきたのを思い出した。
きょうで授業は一応おわり。

2016/01/17

初の女性総統

台湾総統に、民主進歩党の蔡英文(ツァイ・インウェン、Tsai Ing-wen)主席(59)が当選した。初の女性総統ということもあり、注目を集めている。親の七光りでもなく、印象もさわやか。

 勝利宣言は「台湾人は投票で歴史に新たな1ページを加えた」。

 同時に行われた立法院選では、民進党の躍進(40→68)、国民党の後退に加え(64→35)、「ひまわり学生運動」から発展した新政党「時代力量」が5議席を確保した。

 台湾の今後が気になる。

「ご」に「ついて」

 帰宅したら、ある雑誌から読者アンケートの結果が届いていた。

・ご興味あることについて
 アート28%、旅行31%、……
・ご性別について
 男31%、女性69%
・ご年齢について
 10代0.3%、……
・ご職業について
 会社・団体職員75%、……

 一瞬、目を疑った。ここまで「ご」を使うのか。いくらなんでもやりすぎ。「ご」なしでいいじゃない。
 ついでにいえば「について」も過剰。なんでも「について」を付けると、もっともらしくなる。人気が高く、議題一覧の紋切り表現である。「アンケート結果について」という具合だ。「アンケート結果の報告」の方がわかる。

 読者アンケートの結果は、
・興味あること
・性別
・年齢
・職業
で十分ではないか。こういうところまで気を使わないとしたら、コミュニケーションなどできっこない。したくなくなる人も増える。
「させていただきます」という言い回しも増殖。寛容度の低下が拍車をかける。

2016/01/11

正月に走る意味

今年の箱根駅伝、学連選抜で東経大の選手(吉村くん)が走った。

酒井順子さんのテーマ書評が駅伝(昨日の東京新聞)。
  1. アダーナン・フィン『駅伝マン』。酒井さん「『将来のことなど考えず、無理を押して箱根を走る』みたいな話にウットリしがちな自分にも気づかされました」。フィンさん、本人も駅伝チームと一緒に走っている。
  2. 生島淳『箱根駅伝 ナイン・ストーリーズ』。早稲田の中村清監督「陸上は神聖なものだ。祈りであり、信仰だ」。酒井さん、五輪に「つながらないからこそ」人気なのかもしれません。
  3. 三浦しをん『風が強く吹いている』。酒井さん、「『なぜ走る』という疑問は『なぜ生きる』という疑問に通じるからこそ」駅伝に惹かれるのだろう。
ちょっと読んでみたくなる。

2016/01/10

「結社」

来年度、ゼミで「ミディアム/メディア」に取り組む。
その一つに「半」がある。それについては「」で書いた。

「ミディアム/メディア」に関係しそうな本の書評が出ていた(東京新聞)。三浦まりさんの『私たちの声を議会へ 代表制民主主義の再生』だ。評者は五野井郁夫さん

本書のユニークさは政治参加を、選挙による代表制と、デモなどの直接行動の二元論のみでとらえない点にあるという。国家と個人のあいだに存在する中間的団体「結社」に注目、「声」を届ける可能性を見出す。

結社とは互いに顔の見える関係だ。書評では「怒れる女子会」が紹介されている。

2016/01/09

「誰かを家で看取る」経験をどう引き継ぐか

PONTOON」で、三砂ちづるの連載が始まった。
どきっとするタイトルだ。
「人は生きてきたままに死んでゆく」

第1回「家での看取り」
 夫(金蔵、1947年生まれ)を看取ったところから始まる。
「しもの世話」までして介護。要は赤ん坊の世話と変わらない。と書く。金蔵さんは幸い、亡くなるまで自力でやっていたという。ボクは、やっているうちに、いかに手際よくするかが目標になり始めた。ことを思い出した。

おもしろい話が紹介されている。テーマは三世代の記憶。
「おばあちゃん、おかあさんが母乳哺育をしないと、その娘はなぜだかわからないけれど母乳が出ないことが多い。『理由がありません』と助産婦さんは言う。『本当に大変なんです』と。もちろん三世代目でもおっぱいが出る人もおられるが、実際にはけっこうたいへんだというのだ。三世代目になると、からだの記憶があいまいになっている。言葉で継承されるのではなくからだで受け継がれる身体知のようなものは三世代で失われる、というのだ」。
哺育がここまで社会的とは思いもしなかった。三世代関係をどう維持するか。
自宅の近くに、新田國夫さん開業していたことも彼女にとって幸いだった。

2016/01/08

つながった

ゼミで正月休みの話をしていたら、ある学生がサークルで福島に行ってきたと報告してくれた。

「先生、びっくりしたんです。白虎隊で有名な飯盛山(いいもりやま)に行ったんですけど、そしたら、お墓の中に、自分と同じ名字の人がいて。うちとは関係ないらしいんですけど、あまりない名字だと思っていたので、びっくり」。
「聞いたら、福島に多い名字らしいです」。

昨年、長田弘さんの講演ビデオを見たとき、白虎隊の話が出てきたのを思い出した。明治政府以降、戦没者は「御霊」になるため、個々の兵士の名前を碑に残さないようになった。しかし、政府に抗った白虎隊は違ったという。
さざえ堂がここにあるとは知らなかった。一度行ってみたい場所だ。

2016/01/04

「日曜美術館」

3日、見た番組はこれ

よる9時からは90分の特別編!
「巡る、触れる、感じる~井浦新“にっぽん”美の旅 2~」

ボクが見たのは小布施編の途中から。テーマは自由奔放。

◎大分・国東半島岩倉社
 起源も意味もまったく不明の奇祭、ケベス祭でいきなり圧倒される。謎めいた「鬼」と遭遇!この地が持つ底知れぬ懐の深さを実感する。

◎長野・小布施北斎館
 “画狂人”葛飾北斎が最晩年に腕をふるった大作と対面。どうしてここまでダイナミックに自在に描けるのか。

◎北海道・二風谷(にぶたに)(平取町立二風谷アイヌ文化博物館
 自然に包まれる暮らしから生まれたアイヌの手仕事に魂ふるえる。

◎青森弘前大学北日本考古学研究センター青森県立郷土館
 知られざる漂泊の絵師・蓑虫山人(みのむしさんじん)の、常識にとらわれないポップな縄文土器の絵に時空を超えて共感!


そのとき、その場に行って、そこで見聞きして、納得することは多い。気候、気温、風景、景観、道路、店内、話し言葉、食物、……。

2016/01/03

木皿泉さん

2日に見た番組は「富士ファミリー」。
シナリオが木皿泉さん(和泉努・妻鹿年季子夫妻)

「NHK総合で放送された新春スペシャルドラマ」

一番おかしかったのがマツコロイド

子供たちに見捨てられるのではと心配している笑子おばあさん。亡くなった次女の夫(日出男)と一緒に歩いていると、トンネル内で鎮座するマツコロイドに出会う。

マツコロイドから「ちょっと助けてもらえませんか」と声を掛けられ、会話が始まる。軽トラックの荷台から転落したと言う。さらに自己紹介が続く。
「介護されるロボットです。介護するロボットではない」。

笑子「迷惑をかけるだけなら意味がないと思う」
「わたし、ここにいてもいいんですか?」
マツコロイド「ていうか、もういるし」
涙ぐむおばあさん。

マツコロイドはこんなことも返してくれる。
「意味があろうがなかろうが、すでにわたしたちはここにいる。そのことのほうが重要なんじゃないかしら」。

さらには、
「機嫌よく暮らせればそれでいい」

もうセリフの域を超えている。
木皿さんの気持ちでいっぱいになった。
 数日後、読んだ木皿さんのカゲロボ日記「波」2015年12月号が、ちょうど、このドラマ関係の内容だった。書き始めるまでに時間がかかっている。日記には塩こん部長パンも出てくる。おいしいらしい。

2016/01/02

「ノスタルジック!ドイツ 街道の街スペシャル」

元日見た番組は「世界ふれあい街歩き」特別編。

番組紹介によると、

[BSプレミアム]2016年1月1日(金) 午後9:00~10:30
「世界ふれあい街歩き」お正月スペシャルは、ドイツの魅力あふれる街道の街を大特集!
メルヘン街道のブレーメン、古城街道のハイデルベルク、ロマンチック街道のローテンブルクなど。皆さまから寄せられた“もう一度見たいドイツの街”ベスト8を一挙ご紹介!

このほかに出てきたのは、ミュンヘンベルリンハンブルグ。あと2つ、どこだっけ。

ブレーメンではロバの銅像が出てきた。ロバの目を見ながら両足をさわると幸福になれると言う。前足がピカピカに光っている。こんなにも多くの人が、と思える痕跡だ。

日本なら、撫で仏撫で牛撫で桃、……といったところ。一種の匿名コミュニティだ。

匿名のままでは死ねない

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