2016/02/23

濃密な3日間

週はじめ、ゼミ合宿で、滋賀、京都と回ってきた。

滋賀:姫路城ひこにゃんはしゃべらない)滋賀県立大学(ひのきの香る同窓会館「湖風館」、生活デザイン学科の卒論集がすてきだ)沖島(「ラ・コリーナ」で知った島。バスの都合で少ししかいられなかったが、路地がつげ義春の「ねじ式」風で、違う時計が動いているよう。桜の季節に行きたい)

京都:錦湯(行ったら、定休日。しかし中が明るい。不思議に思っていると、後ろから来た人に「落語聞いていきませんか、千円ですけど」、と誘われ、入ったら、これがネオラクゴフロンティアだった)同志社大学(写真。同志社女子大学二瓶ゼミ卒業研究展。ある学生の作品に冥途ガイドがあり、予習できた。なんでも時間の経つのが向こうは速いらしい)恵文社一乗寺店(「みすず」1・2月合併号があり、それと「つるとはな」を購入した)

2016/02/16

「私はもうすぐ73歳……」

「……になります。毎年のように、ベトナム反戦会議や東大全共闘の仲間の訃報が届きます。私自身、あと何年生きるかは知りませんが、残りの人生、やれるだけのことはやっておかないと、個人で、バラバラにされているわけですから個人でしかやることはないわけですが、個人的にでもやれることを探していかなくてはいけないと思っています」。

山本義隆『私の1960年代』の巻末から

「語らない」と以前言っていた彼が意外にも語った。本書は、2014年10月に行なった講演がベースになっている。

 感想はいろいろある。

 再認識したのは科学と技術(工学と言ってもよい)は別物だということ。科学技術庁という庁がある。両者を一カ所に託すのはどだい無理な話。技術ありきの科学になってしまう。安心と安全も独立なのに4文字熟語のようにセットで使われる。一緒くたに扱う話は、その時点でお里が知れてしまう。

 帝国大学はじめ、国策で誕生した日本の大学。昨年の文系不要発言は、その意味で軌道修正でも何でもない。大学管理法(通称、大管法)のことも出てくる。その後、姿を変えて再登場する。

 1章で、東経大のことが引用されていた。出典は色川大吉「安保」寸感(『明治の精神』所収)。1960年7月、授業で、安保デモに参加したことのある者と聞いたら、300名中8割弱が挙手したというくだりだ。

 補注という名の付録に、「同志」への弔辞がいくつも載っている。弔辞を通じて、そのときどきの自分が語られる。対話になっている。
紙面に残っている、ときの政治家、ときの研究者の発言。それを押さえておくことは大事だ。人はすぐ忘れる。だから、歴史は繰り返す。

2016/02/08

Feng et al., 2016:オンラインサポートにおける個人情報の効用

一プロフィールは一千語に値するか:
オンラインサポート要請者の個人情報は、受け取るサポートメッセージの質にいかに影響を及ぼすか

Is a Profile Worth a Thousand Words? How Online Support-Seeker’s Profile Features May Influence the Quality of Received Support Messages

Bo Feng1
Siyue Li1
Na Li1
1University of California, Davis, CA, USA
Bo Feng, Department of Communication, One Shields Avenue, University of California, Davis, CA 95616, USA. Email: bfeng@ucdavis.edu

Communication Research, March 2016 vol. 43 no. 2 253-276, first published on December 3, 2013 doi:10.1177/0093650213510942

抄録
サイバー空間でのサポート要請に関する研究は多数あるにもかかわらず、オンライン・サポート要請のどんな特徴が受け取ったサポートの質を高めるのかはほとんどわかっていない。本実験は、ユーザープロフィールに含まれる個人情報が、サポート要請投稿への反応におけるあたたかさや丁寧さに及ぼす程度を検証した。調査の結果、プロフィールに顔写真とファストーネームIDを含むサポート要請者は、個人情報のない人より、あたたかく、ていねいなメッセージを受け取っていた。

Abstract
Although there is an increasing amount of research on support-seeking in cyberspace, very little is known about what features of online support-seeking can enhance the quality of received support. The present experiment examined how support-seekers’ use of cues to personal identity in their user profile can influence the level of person-centeredness and politeness in others’ responses to their support-seeking postings. Results showed that support-seekers whose user profile contained a portrait picture and a first name ID tended to receive higher person-centered and more polite support messages than support-seekers whose user profile did not contain those cues to personal identity.

Keywords
online forums, personal identity cues, profile, support-seeking, social presence, trust, person-centeredness, politeness
自己開示の返報性も働いているのかもしれない。

2016/02/05

新刊コーナーの二人

書店で新刊の書棚を眺めていたら、たまたま脇にいた同僚が話しかけてきた。
手にしているのは、永井義男の『江戸の糞尿学』。

「つい、手に取っちゃうよね。こういう本。タイトルもいいし、おもしろそう」
カバーも気になる。

「リサイクルは大事」
異論はない。

「かつて日本はすべてが回っていた。ヨーロッパはゴミにしていたから、不衛生きわまりなくて、疫病も流行った」
 確かに香水も流行った。

「学」と付くあたりが好奇心をくすぐる。

ボクが買ったのは『なぜ、あの「音」を聞くと買いたくなるのか』。
最近、騒音計で遊んでいる。と言っても、LINE Toolsによる簡易測定。

匿名のままでは死ねない

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