2017/03/31

本当の受賞作

一木賞授賞式と藤森照信展で水戸芸術館へ。

授賞式では総会担当?のSさんが代読してくれた。イラスト付き賞状に加え、『建築の忘れがたみ』、さらに一木さんの地元の展覧会チケットをいただいた。会場の工房には南伸坊賞を受賞した小学生もいて、拍手してくれた。

あとで町中に見に行ったら、彼の作品は「きゃーーー」。「足元注意」の看板にある人物の足元がはがれている。自らの足元に注意というわけだ。いい物件を探している。

さて。藤森さんの作った建物の写真は大半が茅野市美術館蔵。ここへ行けば全部見られるのかと思ったら、常設展示はされていないらしい。ここでちゃんと見ておくしかない。写真でもじゅうぶん迫力は伝わって来る。

今回の展示でうれしかったのは、藤森建築の技法紹介。

「ほうき」漆喰塗りを素人が塗るとき、一番のおすすめはホウキ仕上げ。
「銅版の四半」自然素材に合う工業製品は銅版。手で加工でき、風化が美しい。
「ステンシル」壁画を落書きのように書くなら、この技法がいい。

彼の卒業作品は橋がテーマだったことも初めて知った。

さてさて肝腎の受賞作品。ずっとこれだと思って疑わず、Sさんといろいろ話した。ただ展示状況の写真を見ると、ボクの撮った写真は正方形なのに対し、これは横長。向こうでトリミングしたのかと思っていた。でも、そんなことはふつうしない。

ボクの作品は常陽銀行泉町支店のショーウィンドウにあった。そこに飾られていたのは「イナバウアー」ではなく、上の写真。びっくり。

タイトルは「はい、わかりました」にしたが、アフォーダンスのいい教材になりそうなドアの手元を写したものだった。何回も塗り重ねられたようすは大切にされていることも伝わって来る。では、あの写真は?

三の丸庁舎に展示されていた、その写真は「背面跳び」と題され、別の人の作品だった。偶然、同じ場所で撮った人がいた。ただタイトルの発想だけが異なっていた。

Sさんと話していて、受賞作に話題が飛んだとき、怪訝そうな顔をしていた理由がわかった。

フルネームで呼んでくれてありがとう

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